【京都】京都に金閣、銀閣に続く『銅閣』が存在する、「○」か「×」か? ~大雲院・祇園閣

 実は、京都には、通称「銅閣」と呼ばれる建造物があります。

 ということで、今日はその建物がある大雲院が、「京の夏の旅キャンペーン」で数年ぶりに特別公開されていたので行ってきました。

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(Nikon D750+AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G)

 

 場所は、八坂神社・円山公園と高台寺の間で、近くには有名な料亭「菊乃井」の本店もあります。

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(地図データ:Googleマップ (Ⓒ 2017 Google, ZENRIN)より)

 

 普段は完全非公開ですが、毎年行われている京都の観光キャンペーンに合わせて、これまで数年に1回の間隔で特別公開がされています*1

  このお寺は、元々、正親町天皇の勅命を受ける形で、貞安上人が本能寺の変で没した織田信長・信忠を弔うために、現在の烏丸御池近くの御池御所に創建され、その後豊臣秀吉の指示で源左の四条河原町に移った後、更に大倉財閥の創始者である大倉喜八郎の別荘の存した現在地に移転したもので、本堂の御本尊は阿弥陀如来像です。

 そのため、墓地には、織田信長・信忠父子の弔う碑が存します。

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(Nikon D750+AF-S NIKKOR 24-85mm f/3.5-4.5G ED VR)

 

 また、処刑前の石川五右衛門と貞安上人に縁があったとのことで、石川五右衛門の墓も存します。

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(Nikon D750+AF-S NIKKOR 24-85mm f/3.5-4.5G ED VR)

 

 そして、この大雲院には、冒頭で述べた通称「銅閣」と呼ばれる「祇園閣」が存します。

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(Nikon D750+AF-S NIKKOR 24-85mm f/3.5-4.5G ED VR)

 

 これは、ここに別荘を建てた大倉喜八郎(大倉財閥の創始者)が建てさせたもので、設計は伊東忠太です。

 最上階には、大倉喜八郎筆の「萬物生光輝」*2の扁額が掲げられています。

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(Nikon D750+AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G)

 

 また、入口の「祇園閣」の扁額は、最後の元老西園寺公望筆だそうです。さすがは財閥の創始者の元別荘という感じです。

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(Nikon D750+AF-S NIKKOR 24-85mm f/3.5-4.5G ED VR)

 

 大倉喜八郎は、「京都に金閣も銀閣もあるんだから銅閣も作る」という思いで、別荘の敷地内に銅閣を作ろうとして、伊東忠太に設計を依頼したそうですが、その後に紆余曲折を得て、最終的に祇園祭の山鉾を模した現在の形に落ち着いたそうです(屋根は銅葺きです。この辺りに銅閣を作りたいという当時の思いが残っている気がします。)。

 

 構造は鉄筋コンクリート造3階建て(高さ36メートル)で、楼閣の上からは祇園エリアや清水エリア、遠くは京都市中心部を360度眺めることができます。京都にはなかなか高い建物がないので、京都の街並みを見渡せるのは貴重です。

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(Nikon D750+AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G)

 

 また、楼閣の内部には、世界遺産の敦煌の莫高窟の壁画の模写などがあり、こちらも壮観でした。

 楼閣の内部や景色は撮影禁止だったので、気になる方は是非一度足を運ばれることをオススメします!*3

 

 鉾の尖端には鶴の像が存します。

 これは、大倉喜八郎の幼名が鶴吉で、同人が鶴を好んでいたという経緯があるそうで、この鶴は皇居の方角を向いています。

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(Nikon D750+AF-S NIKKOR 24-85mm f/3.5-4.5G ED VR)

 

 ちなみに、御朱印も頂くことができました。貴重でありがたいです。

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 なお、過去に某クイズ番組で「銅閣寺は存在する、⚪︎か×か?」の答えが「×」とされて物議を醸したそうです。

 たしかに正式名称は祇園閣で、銅閣は通称ですが、それは金閣も銀閣も同じで(金閣は鹿苑寺舎利殿、銀閣は慈照寺観音殿)、問題作成時の調査が不足していたんだろうなと思います。

 

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《大雲院への公共交通機関でのアクセス》

京阪本線 祇園四条駅下車 徒歩約12分

阪急京都本線 河原町駅下車 徒歩約15分

京都市バス 祇園下車 徒歩約5分

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《拝観料》

600円(御朱印は別途300円)

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*1:今回の期間は2017年9月30日まで(9月26日を除く)。

*2:禅語だそうです。

*3:特別公開は数年に1回の頻度でしかなされていないので、今回のチャンスを逃すと次はいつ見ることができるか分かりません。